こんにちは。 久しぶりに日記を書くために以前の記事を読み返してみたら、思ってたより自分がふわふわと楽しそうでなんだかよかったなーと思いました。 先月中ごろ、エレヒスイラスト集を発行しました。 完成品は(印刷の面において)最高の仕上がりだったんですが、振り返ってみると色校もなかなか出来ない、紙資料も乏しい同人印刷においていかに綺麗に印刷してもらうかにおいてめちゃめちゃ気を張っていたので、備忘録として迷走の記録を残しておこうかなと思います。 ・本体 印刷所:おたクラブ 表紙用紙:ディープマット バーミリオン 表紙印刷:モノクロ+ホワイト印刷 本文用紙:ヴァンヌーボVGホワイト 本文印刷:デジタルオフセット RGB ・カバー 印刷所:グラフィック 用紙:Mr.B スーパーホワイト 印刷:オフセット
①仕様決め せっかくのイラスト集だし、凝った装丁にしたいなあ…というのがまず最初の思いでした。 こんな感じ。 しばらくこの方向性で色々検討していたのですが、超高額になるor印刷の綺麗さに不安…で頓挫しました。 次に考えたのが今の形態でした。  最初は銀刷りで考えていましたが、色々検討する中でおたクラブさんの中にいい用紙を発見したためそちらに方向転換。 ⭐︎それが私とディープマットの出会いでした── ②資料がねえ ディープマット、資料がねえ。 正確にはネットで探すと1000円+税+送料でディープマット全色サンプルがあるんですが、こちらは素人の同人屋なので、今後表紙用紙に使うとも思えないサンプルにあまりお金をかけたくない。 ここから迷走して、製紙会社のギャラリーに行こうかと悩んだり(大体のギャラリーは仕事定時では間に合わないため不可)、おたクラブの店舗に足を運んだり、代替案としてのファーストヴィンテージが載っている公式HPを舐めるように見続けたりしていました。 そうしているうちに楽天でディープマットを表紙に使ったノート(154円)を見つけたので結局それを取り寄せました。(迷走) ③カバー用紙決め 表紙用紙が決まったら、次はカバー印刷の決定でした。 こちらも色んな紙で悩みに悩み抜いた挙句、最初に検討していた某印刷所(※名前は伏せます)でいくつかの用紙を指定して試し刷りをしてもらいました。 サイトの雰囲気もよかったし、オンデマだけどカラーに自信があるところみたいだし、どんな風になるかな〜とわくわくしながら待つこと数日。 届いたのを確認すると、4枚発注したうちの1枚がまるっと抜けている。流石にこれは…とクレーム入れたら丁寧に対応していただきましたが、クオリティも微妙だったので急遽いつも使っている印刷所さんに変更しました。結果、同じ用紙でも印刷の綺麗さはダンチだったので、試し刷りしておいて本当に良かった…。 ④本文用紙決め 本文印刷は、とにかく判断に迷うことだらけでした。 ・デジタルオフセット印刷とは…? ・フルカラー印刷にオススメの用紙モンテルキア…? ・おたクラブ、資料請求の手段がねえ!(※現在は制作・販売しているようです。) まず一番困ったのが資料請求ができなかったこと。 初めてのことだらけなのに、判断材料がない。このせいで②で書いた通りの迷走をしはじめます。 この時、流石におたクラブの店舗には資料があるんじゃ…!?と希望を抱いたのですが、なんと店舗は翌日受け渡しのためのオンデマンド専用用紙しか取り扱っていなかったらしく……。 結局好きなカップリングのプチオンリー開催チラシと持ち帰り自由の用紙サンプルだけもらって帰りました。 そこからもう怒涛の検索の日々です。Twitterでおたクラブさんのアカウントを調べ上げ(※印刷についてめっちゃ呟いてくれてる)、ネットでデジタルオフセットの仕組みについて勉強し、モンテルキアの用紙を取り扱っている印刷所があればそこで資料請求をし…。 いろんなことを考えながら制作と検索の同時進行でした。 ⑤ポンコツミス とりあえず本文用紙は入稿前ギリギリでもいいや!とまず先にカバーを入稿しました。 が、入稿した後に、大変なことに気がつきます。 背幅をミスっていたのです。 通常ブックカバー印刷の際、背幅の指定は本体背幅+1~2mmの設定となります。 私はこれを完璧にやったつもりでいました。 しかし実際に入稿したデータをみると、指定された背幅は本体+0.2mmでした。 パッツパツやんけ!!!!!!!!!!! ここで残された選択肢はふたつ。 1.ページ数を減らす。 2.用紙を変える。 実は最初に検討していたモンテルキアは嵩高紙として有名で、軽さの割に厚みがあるので簡単に分厚い本が作れるのです。つまりこれよりも薄い紙にすれば問題は解決します。 ですが印刷所のフルカラーイラスト集における推し紙はモンテルキア。 悩みに悩んだのですが、結局最終判断でヴァンヌーボに変更しました。 ・・・結果0.2mmほど背幅が足りなかったので全ての本のカバーの筋目を折り直しました。 (イラスト集持っている方はぜひカバー背面の折り目を見てください。努力の証が残っています…。) ⑥結局よかったね これだけ迷走に迷走を重ねてできたイラスト集でしたが、結果的に用紙の選択は大正解だったな、と思います。 個人的にイラスト集は「インクが乗ってる!!」って感じのツヤやグロスがあるラフ紙が好きなんですが、あとあとモンテルキアではそれが再現できないことを知ったので…。 ディープマットもちょっと紙の繊維が残ったかわいい色の用紙でしたし、大変だったけどまた少し紙について知れて結果的にはいい出来になったんじゃないかな、と思います。
こうして作ってはみたものの、どうしてもフルカラーでページ数があると漫画よりお値段が張ってしまいますし、今現在のコロナ禍という状況で経済的にも不安定にも関わらず、お迎えくださったみなさまには本当にありがとうございます。 早くイベントが開催できる世の中になったらいいなー! ここまで読んでくださってありがとうございました!(長!) 
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